2006-08-19
たまねぎ紳士

たまねぎ紳士は
山の梺から
いつも山ばかり見て
嘆いている。
じゃがいも親爺は
旅館の窓から
いつも紙飛行機を飛ばして
笑っている。
ある朝いつものようにたまねぎが
山を見て嘆いていると
向こうの方から何かが飛んでくる。
じーっと見つめているとそれはどんどんと大きくなって
鼻の頭にぶつかった。
びっくりしたたまねぎは
ぶつかったものを拾い上げてみると
それはじゃがいもの飛ばした紙飛行機だった。
紙飛行機を見たことがなかったたまねぎは
紙飛行機をじっくり観察して
全部広げてみると
そこには絵が描かれている。
それは
たまねぎがいつも見ている山の絵だった。
それからたまねぎは
自分も同じように山の絵を描いて
紙飛行機を折って
飛んできた方向に飛ばし返し続けて
あー ずいぶんと時間がたったんだろうか死んでしまったが
もう
嘆くことはなかった。
[山根康弘] 2006-08-19 02:22
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